低い声で呟く

横浜市内在住、オタクな3児の母によるブログです。

悪質商法だった可能性

次女の発病がわかって入院している間、毎日面会に通い、家にいる時間は少しでも時間があれば、1型糖尿病について検索し、調べていました。

1型糖尿病は、現状、不治の病です。インスリンを分泌する器官が壊れていて、復活させることはできないのです。但し、インスリンを補うことさえできれば普通の生活が送れます。

当初、「1型か2型かは、まだわからない」と言われ、「生活習慣の改善で回復が見込める2型であってくれ!」と強く願ったものでした。冷静に考えると、よく食べる子ではありますが、3歳児に生活習慣の改善も何も、という感じですよね。結局、「3歳で、遺伝的要因もなく、普通の生活をしていてこの状態ということは、1型でしょう」と診断されました。

そして前述のようにネットで検索していると、1型糖尿病の子供に対する、食事療法の食材販売をしている業者に行き当たりました。残念ながら、どういう単語の組み合わせで検索したかも忘れてしまったし、業者の名前もURLも覚えていません。印象的だったのは、「なぜあなたの子は1型糖尿病になってしまうのでしょうか」という問いと、「それは食生活が原因です」という答え。「それ2型じゃん、堂々と間違ってるぞ」と呆れました。

後にして思えば、そこに希望を見出す親がいないとも限らず、それに付け込む商法だったかもしれないのですよね。小さい子が毎日注射を打つ様子は痛々しいものです。細い針だから痛くないと言っても、痛点に当たってしまって、痛がり涙ぐむこともあります。食事で何とかできるのならしてやりたい、とも思うでしょう。

「血糖値をコントロールして、合併症を防ぐ」、これは1型・2型、もしくは小児・成人、全ての患者に共通する糖尿病の治療目的です。

しかし、1型と言うか、インスリンの自己分泌がない患者については、それ以前に「インスリンを補充して、ブドウ糖をエネルギー源として体内に取り込む」ということが必要です。取り込むことができないからブドウ糖は血中に留まり、血糖値が上がります。そして体は衰弱します。

糖質を極端に減らした食事をすれば、1型糖尿病の患者であっても、血糖値は下がるかもしれません。しかし子供の成長という点から見れば、望ましくないものと私は考えます。たんぱく質や脂質だってエネルギー源になるというのは確かですが、成長途中の子供の場合、それらは本来の「からだをつくる」ために用いられるべきです。成長しきった、成人患者が自己責任でやる分には止めませんが。

次女も、もう少し大きくなったら自身で様々な情報に触れるのでしょう。病状を正しく認識して、適切な選択をしていけることを願っています。その頃には、もっと簡単に使える薬が開発されていたり、完治が望める病気になっていたりするといいなぁという希望も含めて。