低い声で呟く

横浜市内在住、オタクな3児の母によるブログです。

「あの日の僕らにさよなら」

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平山瑞穂先生の小説です。「冥王星パーティー」という単行本を文庫化するにあたって改題したものだそうです。

「昔の恋人に電話したくなる本 No.1!」と帯にあり、夫が見たら微妙な気分になるのではと思ってしまいましたが、私には「昔の恋人」などいないということは彼も知っているはずなので単なる自意識過剰なのです。下部の「会えないからこそ燃えるのが、大人の恋。」というのは、本文の内容と違うよね…?

主人公の男女、衛と祥子は、高校時代に惹かれ合い、ギリギリまで距離が縮まったところで疎遠になってしまいます。2人が離れて、時を経て再会し、またそれぞれの道を歩いていくのを地球と冥王星の軌道に例えているのですね。

恋愛関係には至らなかったものの、私にも過去に「気が合う」「話が合う」「興味深い」「もっと知りたい」と感じていた男性はいて、そんな人のことを思い出すストーリーでした。これをものすごく簡潔に言ってしまえば、帯に書かれている言葉になってしまうのでしょうか。

この作品での、私にとっての「こんな人、いるいる!」は榛菜だなぁ…。親友面して実は…というところ、とにかく恋愛に結びつけたがるところ、不本意な現状は自分の行動が原因と自覚していないところ、等々。最後のは自分もそういう時期があったので耳が痛い思いなのですが。