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低い声で呟く

横浜市内在住、オタクな3児の母によるブログです。

日本IDDMネットワークシンポジウム 2014 in 東京

最近あまり1型糖尿病の話が出てこないのは、次女の発病から3年経ち、日常に溶け込んでいるからだと思います。

しかし、先週末は久しぶりに勉強をしてきました(やっぱり更新が遅い…)。

土日の両日、異なる集まりだったのですが、こちらの記事では5月31日(土)に行われた日本IDDMネットワークシンポジウムについて。

渋谷、道玄坂のFORUM8で開催されました。10時30分から17時30分までという長丁場なので、次女を連れて行っても飽きてしまうだろうと、私一人で参加しました。

日本IDDMネットワークは、現状「治らない」病気である1型糖尿病を、近い将来「治る」病気にするため、それを可能にする研究への支援を行ったり、患者やその家族のサポートをしている認定NPO法人です。

日本IDDMネットワーク 1型糖尿病・1型IDDM

理事長挨拶から始まり、山中伸弥先生からのビデオメッセージ視聴後、松本慎一先生の講演「膵島移植からバイオ人工膵島移植へ ― 根治を目指して ―」。ドナー数に限りがあるヒトの臓器移植に代わるものとして、医療用のブタ由来のバイオ人工膵島移植の研究が進められているそうです。続いて、午後に行われるサイエンスカフェのプロローグとして、昨年度の研究基金助成対象となった3件の研究の紹介がありました。将来、次女が移植を必要とするかどうかはわかりませんが、安全で効果的な選択肢が増えていればいいなぁと思っています。

午後の「サイエンスカフェ等の分科会」は、7つのテーマのうち、予め申し込んで決まったひとつのテーマへの参加でした。

  1. iPS細胞による膵臓再生
  2. 膵島移植
  3. インスリン産生細胞の作成
  4. 先進デバイスによるインスリン療法
  5. 東日本大震災の体験から1型糖尿病患者が学ぶこと
  6. 高齢患者の交流会
  7. 夢に挑戦する患者たちとのフリートーク

以上の7つのテーマでした。1~4が「サイエンスカフェ」の括りに入っているようです。私が参加したのは5です。シージェッター海斗のTシャツを着て行こうと思っていたのですが、絵柄がわかりづらいカラーリングなので気付いてもらえないかも…と思って、やっぱり別の服で行ったのでした。

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東北大学病院小児科の藤原幾磨先生と、石巻市被災された1型糖尿病患者である及川亮さんから貴重な体験談を伺いました。

インスリンを確保したものの「大学病院では一般診療を行っていない」と大々的に報道されてしまったために、本来受診予定だった患者が来院を控えてしまうということがあったそうです。電話が通じず、患者会やサマーキャンプの連絡用に把握していたメールアドレスが役に立ったということでした。及川さんは避難所で、酷い場所が割り当てられたと仰っており、当時大学生だったそうなので若い男性ということでそう決まったんだろうなぁと、当時2ちゃんねるでそんな話を読んだことを思い出しました。避難の際に持ち出したインスリンや針が少なく、食べ物も手に入らずで必要な単位を注射できず、体調を崩されてしまったそうです。注射器の不具合の可能性を考えて、常にストックがあるように処方してもらってはいますが、冷蔵庫から持ち出せなければね…。私は昨年、ポーチに針を補充するのを忘れてキャンプに参加し、更に帰宅予定日に帰れないかもしれないという事態に陥ったことがあるので気をつけたいです。

銀の翼に希望を乗せて - 低い声で呟く

短い休憩の後、「病気とともに夢に挑戦する患者たち」として、各界で活躍中の1型糖尿病患者の皆さんによるトークセッションがありました。分科会のテーマ7に参加されていた、元プロ格闘家の山田学さん、元陸上選手の中新井美波さん、ミュージシャンの吉田敬さん、競技エアロビック選手の大村詠一さんです。山田さんの「夜中に高血糖で目が覚めたらスクワット1500回、すると朝には丁度良くなっている」というお話が強烈なインパクトでした。中新井さんが選手時代、良い成績を出した訳でもないのに病気のことが「おいしいネタ」として新聞に取り上げられてしまい、ショックだったけれど「次こそは」と発奮したというお話を聞き、やっぱりそういうストーリーは求められがちなのだなぁと、しかし、乗り越えて実際に好成績を残された心の強さを素晴らしく感じました。吉田さんと大村さんは同じ熊本出身なのだそうで、大村さんが演技後疲れて立てなかったのを新聞に「低血糖」と書かれたため、「重病だと思われてしまうじゃないか! 」と吉田さんが長いこと憤慨していたという暴露(?)も。このトークセッションの間、私はホールの入り口に近い席に着いていたのですが、隣の展示ブースの撤去作業に伴う会話が少々騒がしく、お話が聞きづらかったです。ドアを閉めるなどしていただければなぁ、と思いました。

その後、クロージングセッションとしてIDDMネットワークの新しいプロジェクトの紹介がありました。この部分の進行を務められた鵜尾雅隆さんは、先日、毎日新聞で休眠口座のお話をされていました。いろいろやっている方のようですね。昨年、1型糖尿病の少年を主人公とした漫画を発表された山田圭子先生も登壇なさって、作品が生まれた背景を語ってくださいました。

「Hello,world」 - 低い声で呟く

1型糖尿病の少年を主人公にした漫画「Hello, World」を御覧いただけるようになりました! | 日本IDDMネットワーク 1型糖尿病・1型IDDM

まず「病気の少年が主人公の、キラキラした物語を描きたい」という思いがあり、お姉さんが1型糖尿病なのだそうで、家族の病気に向き合ってこなかったご自身を省みて、お姉さんへ取材を重ねて完成させた作品なのだということでした。今年、また1型糖尿病患者が主人公の漫画を発表される予定だそうです。「この病気のことをもっと知ってもらうために、単行本を是非3冊買って! 」とおっしゃる気持ちはとても強く伝わってきましたが、その後のプレゼンターの皆さんがそれぞれの企画について、挙って「3冊! 」「3(単位)! 」と言っていたのは何だかなぁと感じてしまいました。そんなにはお金出せないです、と肩身が狭い思いです。

「小児科に1型糖尿病の絵本を贈ろう! 」というプロジェクトの応援団として、絵本の作者の清水風外先生と共に向井亜紀さんが登壇されました。 遠目にもスタイルの良さがはっきりわかりました。

はなちゃんとチクリとびょうきのおはなし (日本IDDM絵本シリーズ)

はなちゃんとチクリとびょうきのおはなし (日本IDDM絵本シリーズ)

 

また、今年2月に発病された THE BOOM山川浩正さんも登壇されました。「バンド解散が決まって、そして発病したということに運命を感じた」と仰っていたのが印象的でした。BGMとして「島唄」のインストが流れており、お話が聞きづらいので音楽、被せないでよ…と思ってしまいました。

ちょこちょことネガティブな感想が入っていますが、大変勉強になりました。

最後に、お昼に食べた「七志」という豚骨ラーメン屋さんのゆずつけ麺の画像を貼っておきます。

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麺の歯応えも、柚子風味のスープも私の好みでした。ラーメンより出てくるのに時間はかかるようでした。