低い声で呟く

横浜市内在住、オタクな3児の母によるブログです。

ありもしない夫の浮気を確信した瞬間

ハートキャッチプリキュア!」が放送されていた年の、クリスマスが迫る頃。何でプリキュアで覚えているかと言うと、子供へのプレゼントがその玩具だったから。まさにそれを選んでいる時のことでした。

夫の会社は、土日祝日が休みです。私は、夫の休日に警備員のバイトをしていました。初めは週1回(土日のどちらか)で入っていましたが、夫の会社がヤバいということでボーナスや残業代が減り、その頃には用事がなければ土日祝の全て、出勤するようになっていました。

秋頃から、私がシフト希望を提出した後で「休日出勤入っちゃった」と言われることが出てきました。私の方も、毎週ギリギリの人数での勤務だとわかっていたので、急には休めません。夫に伝えると「母さんに頼むしかないね」と、義母に子供達を預かってもらって車で出勤しました。

夫の会社は、基本的に車通勤は禁止です。休日の場合の規定はわかりませんが、他の人が車で来たという話も聞いたことがあるので大丈夫なのかもしれません。しかし、通勤定期を買っているのだから新たにガソリンを消費するよりは電車で行ってくれた方が経済的です。それでも、義実家まで子供達(当時は2人)をつれて移動すること、また義実家とその最寄駅の距離が、我が家と最寄駅までと比べて長いこと、電車の路線が遠回りなため、車で行く方が所要時間が圧倒的に短いことから、止むを得ないことだと思いました。

そのうち、私が勤務を入れているかどうかを気にかけず、週の後半に突然「今週末も会社行くから」と伝えてくるようになりました。子供達は当然義実家です。私は以前、義母に長女を数日おきに預けて嫌がられたことがあったので気にしていたのですが、実の息子である夫の頼みは、突然であっても快く引き受けられていたのでしょう。私は長男を妊娠中で、出産前に少しでも稼いでおきたいという気持ちがあり、義母が何も言わないのならそれでもいいのかな、と思っていました。まぁ、きつかったら恨まれるのは私なんですけどね。

その日は、夫は出勤しないと言っていました。私は、帰りに子供達へのクリスマスプレゼントを買うつもりでいました。次女がなかなか希望するプレゼントを教えてくれなかったのです。大体の目星を付けてはいましたが、夫に最終確認をしてほしいと思いました。その旨を記したメールの返信はありませんでした。

店に着いてから一度、夫に電話を入れました。留守番電話サービスに繋がりました。お風呂にでも入ってるのかな、とメッセージを残さずに切りました。

少し経ってから、着信がありました。「どうした? まだ会社出てないんだけど…」

この人、何言ってるんだろう。「会社に行ってるって知らなかったんですけど。子供達は? 」「母さんのとこ。」「今日行かないって言ってたじゃん! 」「ごめん、朝いきなりAさん(上司)から電話あって…」「一言でも連絡してよ!」私はこの時点で泣いてしまって、以降の会話はよく覚えていません。

全てが繋がった気がしたのは、この会話の最中でした。

  • 休日出勤の日数の割に、給料が少ない
  • わざわざ「行かない」と伝えることで、隠していた
  • この日のために、急に義母に子供を預けるというシミュレーションを繰り返していた

よって、クリスマス前に周到に計画した不倫デート、と思い込んでしまいました。

帰宅したのは私が先でした。泣き続けていたので、珍しく子供達にも心配されました。

タイトルに「ありもしない」と書きましたが、その日夫を呼び出したという上司に確認を取った訳でもないので、真実はわかりません。私の知る夫は周到に計画を立てて実行するような人じゃないし、当時はその上司を非常に恐れていたので私に連絡する余裕がなかったと言われれば信じられます。2ちゃんねる某板に書き込めば「黒だな」と反応が来る案件ではあると思います。

もう終わりだ、と何度も思いましたが、お腹の子が夫が待ち望んだ男の子かも知れないので(私は子供は2人でおしまいのつもりで「夫の年収が倍になるなら3人目を考えてもいい」とIUDを挿入していたのですが妊娠しました)、とにかく生まれるまで待とうと思っていたら、時間の経過に伴い気持ちも落ち着きました。

「人間は筋道が通った説明をされると信じてしまう」と日高敏隆先生が、「鼻行類」の翻訳をした時のことを回想してエッセイに書いていらっしゃいました。偶然が重なって筋道が通ってしまった経験を思い出して、まさにその通りだなぁと感じたものです。