新堂冬樹先生の小説です。書店で目に付いて、なんとなく買ってみました。
整形手術で外見を変え、年齢も誤魔化して結婚した夫婦の話かと想像していたら、全然違いました。自身の老いを受け入れられない熟年夫婦が、ホルモン療法による若返りを望み、どう考えても返せそうにない借金をして破滅していく話でした。整形手術をしたのは妻だけなので、タイトルが適切ではないような気がします。元々は「アンチエイジング」という題だったようですね。
主人公夫婦の浅はかな考えと、軽率な行動が招いた不幸の連鎖が胸糞悪く、結末も後味が悪いです。ただただ娘が可哀相。
不幸部分がコミカルな描写と感じられなくもないですが、内容がひど過ぎるので「うわぁ…」となります。「世にも奇妙な物語」とかでありそうかも。
ちょっと、読み返す気になれない話です。