低い声で呟く

横浜市内在住、オタクな3児の母によるブログです。

流産・早産についての夫婦のすれ違い

「明日、ママがいない」を見ながら考えていました。

キャスト・相関図|明日、ママがいない|日本テレビ

自分が普段呼んでいる通り、三上博史さんが演じる佐々木友則を「魔王」鈴木砂羽さんが演じる香織を「お弁当屋さん」とします。変な文章になりますのでごめんなさい。

お弁当屋さんは魔王との子を妊娠中に危険な状態になり、「自分はいいから子供を助けて」と魔王に訴えたというのに、助かったのはお弁当屋さんだけだった。お弁当屋さんは深く傷つき、魔王は贖罪として、親のいない子供達の養子縁組に尽力しますが、それを知ったお弁当屋さんには「自己満足」と言われてしまいます。

実際、「母親と胎児のどちらかしか助からない」という場合は母体を優先するのだったと思うのですが、ドラマの中では選択の余地があることになっているのか、お弁当屋さんがそう思い込んでいるのかはわかりません。

妻の命と胎児の命、選択の余地が与えられたとしたら、妻の方を選ぶ男性は多いのではと思います。愛する妻と、まだ会ったことのない子。勝手な想像ですが、「子供は、また作ればいい」という考えもあるんじゃないかなぁと思っています。

もし私がもう一度妊娠したとして(ないと思うけど)、そのような状況になった場合、夫は胎児より私の生存を願うと思います。愛され自慢でも何でもなくて、既に3人の子がいるため、「一人で4人も育てられるかー!! 」と思うだろうなと。

妻にとっては、お腹の子はオンリーワンな訳です。胎動を感じて、性別もわかって、生まれてからのことを想像して、会えるのを楽しみにしていたのに、突然いなくなってしまったら。悲しみと喪失感でいっぱいになることでしょう。

私は3回、初期流産の経験があります。あまり人に話しませんが、「3人も産んでるんだからあと〇人! 」などとしつこく言ってくる人に「育つ確率2分の1なんで、怖くて…」などと言ってその場の空気を重くしたりします。

最初のは、検査薬を使うのをもう数日待っていたら「生理の遅れ」としか思わなかったであろう、ごく初期の流産でした。それでも悲しくて仕方がなかったし、母体が原因ではないと言われても、お腹の中には確かにいた子(受精卵の段階でしたが)をこの世に生み出せなかった罪悪感は簡単には消えませんでした。我が家には既に長女がいたので、常に悲しみに暮れている訳にもいかず、何とか早いところ日常に戻ってくることができたと思います。同様のがもう一度。最後のは、少し週数が進んでいたものの診察では育ちが悪いと言われ、その数日後に大量出血して手術になりました。

いちいち、悲しいんです。慣れません。「次」とか「また」なんてすぐに切り替えられません。寧ろ、次もまた流れてしまうのではないかと、妊娠するのが怖くなりました。

これ以上子供を望むか含めた我が家の避妊に関する議論 - 斗比主閲子の姑日記

IUDは二度使いましたが、初回は数ヶ月で月経時に脱落、二度目は入った状態で妊娠となりました。

こちらのトピシュさんの記事へのブコメについて。IUDを使ったのはいずれも流産後です。

ドラマに戻って、お弁当屋さんが頑なすぎるようにも思えるけど、魔王頑張ってるじゃん! と訴えたいけど、お弁当屋さんの状況を鑑みればそうなってしまう気持ちもわかるんだよなぁ…と非常に切なくなってしまう話でした。