低い声で呟く

横浜市内在住、オタクな3児の母によるブログです。

自分達の結婚と、乳児連れで出席した結婚式

トピック「結婚式」について

トピシュさんの記事が面白かったです。

結婚式はぜひやってほしい! - 斗比主閲子の姑日記

私達夫婦は、結婚式を挙げてはいません。結婚指輪も新婚旅行もなく、本当に入籍のみ。

ひとことで言うと、「フリーター同士のできちゃった婚」でお金がなかったのです。しかも私がなかなか妊娠したことを彼に言い出せないダメ人間でした。「関係を持った女性から妊娠を打ち明けられてヘタレる男性」が登場する創作物を読んで、「こんなものなのか…」と絶望の思いで暮らしていました。

タカハシくん優柔不断 (1) (ドラゴンコミックス)

タカハシくん優柔不断 (1) (ドラゴンコミックス)

 
タカハシくん優柔不断 (2) (ドラゴンコミックス)

タカハシくん優柔不断 (2) (ドラゴンコミックス)

 

「タカハシくん優柔不断」 - 低い声で呟く

高校の担任である麻耶と婚約していながら、彼女気取りをする萌奈美の機嫌を取るためにヤりまくっておいて、萌奈美に「妊娠した」と言われると麻耶に電話して「どうすればいいんだよ? お前、俺と結婚したいんだろ? 」と解決を求める高橋の屑っぷり。 

優しくって少しばか (集英社文庫)

優しくって少しばか (集英社文庫)

 

内容をほとんど忘れているのですが、この短編集の中の「雑司ヶ谷へ」という一編の主人公の男も酷かったと思います。

私は近所の産婦人科医以外には妊娠のことを言えないまま、「就活したいから、まず短期集中で自動車免許を取る」と言ってバイトを辞め、実際に自動車学校には通っていました。シングルで実家(田舎)に戻らなければならない場合を考えると、免許がないと生活できないと思ったのです。お腹はどんどん大きくなる訳で、そのうち彼の方から言い出してくれたんですけどね。彼はその後、バイトしていた会社で社員登用の面接を受け、正社員となりました。周りの人たちから「写真だけは撮った方がいいよ」と言われて、夫もその気になっていたようなのですが、具体的に調べもせず何となくタイミングを逃してしまいました。私は結婚式に憧れを持っていなかったし、かなり丸くなった体型で写真を残すのも…と思ってしまったので別によかったです。

時は経ち、義弟が結婚することになりました。4歳の長女にリングガールの依頼があり、家族全員出てほしいということでした。式の時は次女が生後4ヶ月。長女より良く寝ておとなしいとは言え、参加は厳しいでしょう…。2ちゃんねるの冠婚葬祭板をロムってみても「乳児は連れて行くべきではない」というのが常識であるように思えました。「夫と長女だけにしてほしい」と言ったのですが、義母が何度も「こっちの親戚が少なくなっちゃうから」と説得に来ました。当時、ネット環境は携帯のみだったので、2ちゃんねるをプリントアウトして渡すこともできず。授乳室を用意してもらえると聞いて、渋々承諾しました。

式当日は、長女はしっかりと役目を全うし(歩くの速かったけど)、次女がぐずり始めると近くのスタッフさんに声を掛けて、授乳用の小部屋を使わせてもらうことができました。完全母乳だったので背中にファスナーの付いたワンピース(これしか持ってなかった)の着脱が面倒でしたが…。

3回目ぐらいに、スタッフさんに声を掛けたら「今は席に着いていてください」とのこと。何でだろうと不安に思っていたら、サプライズが始まりました。私達夫婦の人前結婚式ですと。

うわー、義母はこのために悪者になってくれたのか。戸惑いましたが、嬉しかったですよ。本来自分達のための時間と空間を挙式していない兄夫婦のために割くって、義弟夫婦、何ていい人達なの! 参加している皆さんが心の中で、私達が挙式していない理由をゲスパーしているかと思うと恥ずかしくなりましたが…。それでも、こういうこともできるんだなぁという驚きもありましたし、大勢の方に祝っていただけた喜びは大きいものでした。

しかし、「新郎の兄夫婦」なんて大多数にはほとんど縁のない人間だし、中にはやはり微妙な気持ちを抱いた方もいらっしゃったのだろうなと、どこかのオフ会での出来事を読んで、強く感じていたりします。